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投槍器 とうそうきspear-thrower

3件 の用語解説(投槍器の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

投槍器
とうそうき
spear-thrower

狩猟採集民主として用いる利器の一種。武器としても使われた。木製または竹製の投槍器はオーストラリアミクロネシア先住民によって用いられ,かつては古代メキシコ南アメリカなどでも使われていた。

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世界大百科事典 第2版の解説

とうそうき【投槍器】

槍を投げる際に,より大きな力を加えるために使用される補助用具。握りの部分,細長い本体部と,槍の末端部をのせ,その石突をあてる部分をもつ棒状ないし板状部分からなる器具。これを用いて,投げる槍に手で投げるよりずっと効果的な力を与える。鹿角製のものは,フランス後期旧石器時代マドレーヌ文化期の第IVないし第V期から発見され,マス・ダジール洞窟発見のものは末端にライチョウの彫刻をもち,ブリュニケル洞窟のものは馬の彫刻が刻まれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

投槍器
とうそうき

投げ槍(やり)の推進力と射程を増大させるために用いる戦闘・狩猟用の補助用具。一端にかえりを設けた棒状の木や獣骨の上に槍をのせ、他端近くを槍とともに握って放つ。ヨーロッパの後期旧石器時代、ツンドラの平原でトナカイ狩猟をしたマドレーヌ人の投槍器は装飾のみごとさで著名である。非常に原始的な道具であるうえ、分布範囲の広さなど考古学的証拠から、弓矢よりも早く考案されたと推定される。世界の諸民族の間では、エスキモーおよびイヌイット、カリフォルニアのネイティブ・アメリカン、メラネシアの一部の民族、オーストラリア・アボリジニーで報告されている。グリーンランドのエスキモーおよびイヌイットの投槍器は、把握を容易にするための溝が刻まれている。竹製のものはニューギニアで知られ、中央部から末端近くまで削り取ることで、かえりをつくり、握り近くに槍を休めるために動物や人間をあしらった木製の装置を備えている。縄の一端を指にくくり付け、他端につくった緩めの輪を槍の柄にはめ、放つ道具がニュー・ヘブリデス島から報告されているが、これも一種の投槍器と考えられる。[関 雄二]

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世界大百科事典内の投槍器の言及

【旧石器時代】より

…骨や角を削ったり彫ったりして作られた道具には,槍先,銛先,錐,太い針,めどのある縫針,釣針,へら,短剣,石ランプ,石器をはめこむ柄または軸,ハンマーなどが知られている。その中でも鹿の角を削って彫刻を施した投槍器は,狩猟生活にとって画期的な発明であった。それは約30cmの長さに切られたトナカイの角で作られ,一端には投槍の基部をひっかけるための〈かぎ〉が作り出されている。…

【槍∥鎗∥鑓】より

…見通しのきかない森林中で,ピグミーがゾウやスイギュウのような大型獣を投槍で仕とめるような場合を除いて,ふつう,槍は捕らえたり近くまで追いつめたりした獲物にとどめをさすための,二次的な武器として使用される。比較的大型の陸上動物が狩猟されるにもかかわらず弓矢が知られていなかった地域,たとえばオーストラリアのほとんどの地域では投槍器(とうそうき)が発明され,推進力と正確度を補っている。 陸上の動物に対して用いられるものを槍と称しているが,水中の動物に対して用いられるものは(やす)と呼ばれる。…

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