拭く(読み)フク

デジタル大辞泉 「拭く」の意味・読み・例文・類語

ふ・く【拭く】

[動カ五(四)]紙や布などで物の表面をこすり、汚れや水分などを取り去ってきれいにする。ぬぐう。「ハンカチで涙を―・く」「ぞうきん廊下を―・く」
[可能]ふける
[用法]ふく・ぬぐう――「汗をふく(ぬぐう)」「涙をふく(ぬぐう)」では、両語とも使える。◇どちらも汚れ・水気などを取り去るために布や紙などを表面に当てて動かすことだが、「窓をふく」「食器をふく」のように、隅々までこすって全体をきれいにする意では「ぬぐう」は使いづらい。◇「ぬぐう」は部分的な汚れ・水気を取り去るという意が強い。「ハンカチで口もとをぬぐう」「ガラスの汚れをぬぐう」◇この特徴から「ぬぐう」は、汚点やよくない印象などマイナス面を取り去る意にも用いられる。「劣等感をぬぐい去る」「疑念をぬぐいきれない」
[類語]拭う

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精選版 日本国語大辞典 「拭く」の意味・読み・例文・類語

ふ・く【拭】

  1. 〘 他動詞 カ行五(四) 〙 布や紙などでよごれなどをふきとる。ぬぐう。
    1. [初出の実例]「降まじる丸雪(あられ)みぞれの一しきり〈木節手のひらふいて糊ざいくする〈芭蕉〉」(出典:俳諧・鳥のみち(1697)元祿七年六月廿一日大津木節菴にて)

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