挹婁(読み)ユウロウ

デジタル大辞泉 「挹婁」の意味・読み・例文・類語

ゆうろう〔イフロウ〕【××婁】

中国時代に沿海州から中国東北地方東部にかけて住んでいた古代民族。3世紀前半、扶余支配から独立し、勢力を強めた。

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精選版 日本国語大辞典 「挹婁」の意味・読み・例文・類語

ゆうろうイフロウ【挹婁】

  1. 〘 名詞 〙 中国、漢・魏時代に、東北地方に活躍した部族。その系統住地については異説が多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「挹婁」の意味・わかりやすい解説

挹婁
ゆうろう

沿海州(現沿海地方)から黒竜江(アムール川下流または松花江(しょうかこう)流域にかけて居住した古代民族。初め夫余(ふよ)の支配を受けていたが、3世紀の前半に独立し、周囲の諸民族と争った。高句麗(こうくり)や夫余などと違った言語を用い、毒矢を使い、また穴居して厠(かわや)を住居の中央に置きそれを洗浄用に使用するなど、独特の習俗をもっていた。このような習俗の特異性から、旧アジア系の種族と考える人もいるが、エベンキツングース)とする説もある。

[護 雅夫]

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