捨閉閣抛(読み)シャヘイカクホウ

デジタル大辞泉 「捨閉閣抛」の意味・読み・例文・類語

しゃへい‐かくほう〔‐カクハウ〕【捨閉閣×抛】

浄土宗の開祖法然が、阿弥陀仏以外の仏に対する功徳行を捨て、閉じ、自力さしおき、なげうって念仏に帰せよと説いたもの。念仏以外の自力の修行を排撃したものとして、日蓮が浄土宗批判の標語とした。
捨てることを修飾していう語。
「有難き道を―と捨つるはいかに」〈浮・禁短気・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「捨閉閣抛」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐へい‐かく‐ほう‥ハウ【捨閉閣抛】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。法然が選択集に、浄土門正行をすすめて聖道門雑行否定した、その否定の用字(捨雑、閉定散門、閣聖道門、抛諸雑行等)をまとめたもの。日蓮が選択集批判のために用いた。
    1. [初出の実例]「置捨閉閣抛之字、薄一切衆生之心」(出典:日蓮遺文‐立正安国論(1260))
  3. ( 捨閉閣抛の四字がいずれも「捨てる」意味であるところから ) 捨てることを修飾することば。
    1. [初出の実例]「なんぞ浄土門に法華の彌陀を捨閉閣抛とすつるや」(出典:宗論記(1656)貞安問答)

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