雑行(読み)ゾウギョウ

デジタル大辞泉 「雑行」の意味・読み・例文・類語

ぞう‐ぎょう〔ザフギヤウ〕【雑行】

浄土門で、阿弥陀仏以外の諸仏を礼拝するなどの、正行しょうぎょう以外の行い。
念仏以外の仏道修行。雑修ぞうしゅ

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精選版 日本国語大辞典 「雑行」の意味・読み・例文・類語

ぞう‐ぎょうザフギャウ【雑行】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ぞう」「ぎょう」はそれぞれ「雑」「行」の呉音 ) 仏語。阿彌陀仏以外の仏菩薩の名を称えるなど、正行(しょうぎょう)以外の諸善。また、それらを修めること。正行に五つを数えるようにこれにも五つを数える。
    1. [初出の実例]「雑行者即文云此正助二行已外自余諸善悉名雑行是也。意云雑行無量不具述也」(出典選択本願念仏集(1198頃))
    2. 「もろもろの雑行のこころをやめて、一心に阿彌陀如来に帰命して」(出典:蓮如御文章(1461‐98)四)
    3. [その他の文献]〔観経散善義〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雑行」の意味・わかりやすい解説

雑行
ぞうぎょう

特に浄土宗浄土真宗で用いられる言葉。正行の対。阿弥陀仏の仏国土に往生したいと念じながら,阿弥陀仏以外の仏の名号を称えたり,たたえたり,礼拝したりなどすること。

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