掛切(読み)かかりっきり

精選版 日本国語大辞典 「掛切」の意味・読み・例文・類語

かかりっ‐きり【掛切】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かかりきり(掛切)」の変化した語 )
  2. ある一つ物事だけに関係、または従事していること。
    1. [初出の実例]「貴下にかかりっ切(キリ)で構ひつけないし、留守にばっかりしたもんだから」(出典婦系図(1907)〈泉鏡花〉後)
  3. もっぱらその人にだけ世話になっていること。
    1. [初出の実例]「お島は叔父の家に掛りっきりといふのぢゃなくて」(出典:爺(1903)〈島崎藤村〉)

かかり‐きり【掛切】

  1. 〘 名詞 〙かかりっきり(掛切)
    1. [初出の実例]「穫(と)れた米を足舂きにするのには、母屋(おもや)の方で下男一人、かかり切りにするほどであった」(出典:太政官(1915)〈上司小剣〉二)

かけ‐ぎれ【掛切】

  1. 〘 名詞 〙 日本髪で、髷(まげ)に掛ける飾りの布きれ。手絡(てがら)。まげかけ。
    1. [初出の実例]「現金掛直なしの日除を洩れる友禅メリンスの掛切も」(出典:多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android