掻巻(読み)かいまき

精選版 日本国語大辞典 「掻巻」の意味・読み・例文・類語

かい‐まき【掻巻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かい」は「かき」の変化した語 ) 綿を薄く入れた小さい夜着(よぎ)。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「かいまきの御ふくまいる」(出典:御湯殿上日記‐天正一六年(1588)五月五日)
    2. 「戸だなよりやぶれぶとんにかいまきなどとりいだす所に、おもての戸をトントントン」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛‐発端(1814))

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「掻巻」の意味・わかりやすい解説

掻巻
かいまき

掛けぶとんの下に掛ける厚い綿入れ長着に似た防寒用夜着の一種衣服としての丹前どてらと,寝具としてのふとんの中間型にあたり,小型で膝までのものはねんねこ半纒 (ばんてん) と呼ばれた。肩を包む形になるので防寒に適したが,第2次世界大戦後は毛布普及により,需要が減った。

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百科事典マイペディア 「掻巻」の意味・わかりやすい解説

掻巻【かいまき】

着物の形をした広袖(そで)つきの寝具の一つ。からだに〈かき巻く〉意。夜着より小ぶりで綿も少なく,袖付の下に三角形の襠(まち)の燧布(ひうちぬの)がない。

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