擦抜ける(読み)スリヌケル

デジタル大辞泉 「擦抜ける」の意味・読み・例文・類語

すり‐ぬ・ける【擦(り)抜ける】

[動カ下一]
人込みや狭い所を、からだをこするようにして通り抜ける。「雑踏を―・ける」
他のことにまぎらしてうまく免れる。「言いつくろって急場を―・ける」
とがめられないようにうまく通り抜ける。引っかからずに通り抜ける。くぐり抜ける。「厳重な警戒を―・ける」「検査の目を―・ける」
[類語]通り抜けるくぐり抜ける突き抜ける乗り越える

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「擦抜ける」の意味・読み・例文・類語

すり‐ぬ・ける【擦抜】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
  2. 群衆の中や人前などをかすめて通り抜ける。また、おさえつけられたりせばめられたりしているすきまなどを抜け出る。擦り通る。
    1. [初出の実例]「白地の境界をもすりぬけたる一位也」(出典:碧巖雷沢抄(1533)五)
    2. 「妖魔は遂に打負けて、膝の下に組敷かれしが、少し力やゆるみけん。すっと身をすり抜(ヌ)けて」(出典:宝の山(1891)〈川上眉山〉五)
  3. その場をまぎらして逃げる。
    1. [初出の実例]「金くれる男なれども、愚痴なるにはすりぬけ、請出さるる場所をはづして」(出典:俳諧・本朝文選(1706)三・賦類・百花譜〈許六〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android