デジタル大辞泉
「愚痴」の意味・読み・例文・類語
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ぐ‐ち【愚痴・愚癡】
- 〘 名詞 〙 ( [梵語] moha または mūḍha の訳語。痴とも訳する )
- ① ( 形動 ) 仏語。愚かで思い迷い、ものの理非のわからないこと。また、そのさま。三毒煩悩の一つ。無明(むみょう)。愚痴心。
- [初出の実例]「我現在父母六親眷属愚癡邪見人三宝即破滅焼流、所奉之物反取滅也」(出典:醍醐寺本元興寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747))
- 「サア其離別は誰がわざ、私よりこなさん猶ぐちな。体があの世へつれ立か」(出典:浄瑠璃・心中天の網島(1720)橋尽し)
- [その他の文献]〔法華経‐譬喩品〕
- ② 言っても仕方のないことをくどくどと嘆くこと。言ってもかえらぬこと、益のないことを言うこと。泣き言。
- [初出の実例]「痴は愚痴とて、かへらざる事をくやみ叶はざる事をおもふ事也」(出典:仮名草子・小さかづき(1672)四)
- 「何ぢゃやらぐどぐどぐどぐどと、愚痴な事ばかりいはしゃるわいの」(出典:浄瑠璃・一谷嫩軍記(1751)二)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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愚痴
ぐち
愚癡とも書く。愚かなこと。原語は一般にサンスクリット語のモーハmohaがあてられ、莫迦(ばか)(のちに馬鹿)の語源とされている。仏教用語では、真理に暗く、無知なこと。道理に暗くて適確な判断を下せず、迷い悩む心の働きをいう。根本煩悩である貪欲(とんよく)(むさぼり)と瞋恚(しんに)(怒り)に愚痴を加えた三つを三毒(さんどく)といって、人々の心を悩ます根源と考えた。また、心愚かにも、言ってもしかたのないことを言い立てることを、俗に「愚痴をこぼす」などと用いるようになった。
[石上善應]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「愚痴」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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愚痴
ぐち
moha
仏教用語。愚かなこと。無知によって惑わされ,すべての事象に関してその真理をみない心の状態をいう。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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