秋田県中東部、仙北市(せんぼくし)田沢湖地区にある温泉。国民保養温泉地八幡平温泉郷(はちまんたいおんせんきょう)の一つ。玉川の源流渋黒沢(しぶくろさわ)に沿う。泉質は強酸性硫黄(いおう)泉で、98℃の熱湯を毎分9000リットル湧出(ゆうしゅつ)し、一か所の湧出量としては全国一である。放射性ラジウムを含有する北投石(ほくとうせき)があり、特別天然記念物に指定されている。八幡平と田沢湖の中間に位置しており、国道341号が通じる。旅館は1軒で旅館部と自炊部からなり、江戸時代からの湯治場の雰囲気を残す。冬は積雪が4メートルに及び、休業していたが、1992年(平成4)から雪上車が運行し、冬期営業が行われるようになった。付近には自然研究路がある。1998年、1キロメートル南に新玉川温泉が開設された。
[宮崎禮次郎]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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