デジタル大辞泉 「敗軍の将は兵を語らず」の意味・読み・例文・類語 敗軍はいぐんの将しょうは兵へいを語かたらず 《「史記」淮陰侯伝から》戦争で負けた将軍は、兵法について語る資格がない。失敗した者は、その事について言う資格がない。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「敗軍の将は兵を語らず」の意味・読み・例文・類語 はいぐん【敗軍】 の 将(しょう)は兵(へい)を=語(かた)らず[=談(だん)ぜず] 戦いに敗れた将軍は武勇について語ることはできない。転じて、失敗した者はその事について意見を述べる資格がない。敗軍の将は以て勇を言うべからず。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
故事成語を知る辞典 「敗軍の将は兵を語らず」の解説 敗軍の将は兵を語らず ものごとに失敗した人間は、言い訳したり意見を述べたりするべきではない、ということ。 [使用例] 「敗軍の将は兵を語らず、ですよ」さんざん語ったあと、劉海善はそう言って、またため息をもらした[陳舜臣*銘のない墓標|1969] [由来] 「史記―淮わい陰いん侯こう伝」に出てくる、兵法家、広こう武ぶ君くんのことばから。紀元前二世紀の終わり、劉りゅう邦ほうと項こう羽うとが、中国の覇権をかけて争っていたころのこと。劉邦に仕える将軍、韓かん信しんは、ある戦いで生け捕りにした敵の兵法家、広武君に敬意を表し、縛っていた縄を解き、兵法について教えを請いました。そのときの広武君の第一声が、「敗軍の将は以もって勇を語るべからず(戦いに負けた将軍は、武勇について語るべきではありません)」。しかし、韓信が重ねて頼んだところ、広武君も心を動かされて、兵法についての自分の考えを韓信に伝えたのでした。 [解説] このときの広武君のことばからは、「千慮の一失」や「愚者にも一得」という故事成語も生まれています。また、この戦いで韓信が採用した作戦が、「背水の陣」です。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報