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斡旋収賄罪 アッセンシュウワイザイ

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デジタル大辞泉の解説

あっせん‐しゅうわいざい〔‐シウワイザイ〕【×斡旋収賄罪】

公務員が請託を受け、他の公務員に不正な職務行為の遂行や、するべき職務をしないよう斡旋し、見返りとして賄賂を収受・要求・約束する罪。刑法第197条の4が禁じ、5年以下の懲役に処せられる。

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大辞林 第三版の解説

あっせんしゅうわいざい【斡旋収賄罪】

公務員が請託を受けて他の公務員に、職務に関して不正な行為をしたり、相当な行為をしないように、斡旋する犯罪。また、そのような斡旋の報酬として賄賂を収受・要求・約束する犯罪。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

斡旋収賄罪
あっせんしゅうわいざい

公務員が第三者の請託(依頼)を受けて、公務員の立場で他の公務員に対して、職務上不正な行為をさせまたは相当の行為をさせないように斡旋すること、または斡旋したことの報酬として、賄賂(わいろ)(謝礼)を収受し、またはこれを要求・約束する罪(刑法197条の4)。従来の収賄罪は、公務員自身がその職務に関し賄賂を授受する罪であったが、その後、公務員がいわゆる顔を利かせて他の公務員に不正な職務をするよう働きかけ、その報酬として不正な利益を受けるというケースが目だったため、1958年(昭和33)の刑法一部改正により本罪を新設することとなった。このように斡旋収賄罪が従来の収賄罪と質的に異なり、その処罰対象を明確にする必要があるため、本罪は主体を公務員に限定するとともに、他の公務員をして不正な職務行為をさせるよう斡旋する行為のみを処罰している。したがって、非公務員(私人)がその地位や勢力を利用し公務員の不正な職務行為を斡旋し、その報酬として利益を得たとしても本罪にはあたらないことはもちろんである(ただ、今日の「構造汚職」の実態のもとでは、立法論としては考慮に値する)。また、公務員による斡旋も、他の公務員の不正な職務行為に限られるから、法令に違反する行為はこれに含まれるが、裁量権の範囲内にあれば、不当な裁量がなされても、その程度が著しく重大でない限り本罪に該当しない。したがって、裁量権の広い高級公務員に対する斡旋行為には本罪の責任を問いにくいことになる。ただ、このような公務員に、発覚した不正事件のもみ消しを働きかけるような場合には本罪を構成しうる。なお、公務員がその指揮監督下にある他の公務員に対して、このような働きかけをする場合には、加重収賄罪(刑法197条の3)にあたる。[名和鐵郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の斡旋収賄罪の言及

【賄賂罪】より

…(6)公務員等の退職後の賄賂の収受等,すなわち〈事後収賄罪〉は,在職中請託を受けて不正の行為をしたことに関して行われたときだけ処罰され,法定刑は5年以下の懲役である(同条3項)。(7)〈斡旋収賄罪〉は,公務員が請託を受けて他の公務員に不正の職務行為をするよう,または行うべきことを行わないよう斡旋すること,あるいはしたことの報酬として賄賂を収受等した場合に成立し,法定刑は5年以下の懲役である(197条の4)。本罪は1958年に追加されたものであり,他の公務員への斡旋が当該公務員の職務行為ではない場合にまで収賄罪を拡張したものである。…

※「斡旋収賄罪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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