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新しい信託ビジネス あたらしいしんたくびじねす

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知恵蔵2015の解説

新しい信託ビジネス

改正信託法が2006年12月15日に公布され、07年9月30日に施行された。信託法が制定されたのは1922(大正11)年で、それ以降、80年以上にわたり実質的な改正は行われてこなかった。それが今回、抜本的に改正され、時代のニーズに応える新しい信託ビジネスが登場しようとしている。 改正信託法では「受益者の義務等の内容を適切な要件の下で合理化する」「受益者の権利行使の実効性・機動性を高めるための規律の整備をする」「多様な信託の利用形態に対応するための制度を整備する」ことが図られている。この環境整備により、今後期待される信託ビジネスとしては次のようなものが挙げられている。 (1)知的財産の信託=既に企業が保有する特許権を一括管理する特許権の管理信託や、映画の著作権を信託財産として資金調達を行う信託が登場している。さらに、複数受益者による意思決定方法の合理化など、改正信託法の施行に伴い、知的財産権の信託のすそ野が広がることが期待される。 (2)担保権の信託(セキュリティートラスト)=金融機関のシンジケートローン(協調融資)などにおいて、担保権の管理を行う手法。シンジケートローンを担保付きで行う場合、個々の貸付債権の譲渡に伴って担保権も移転するのでは、管理も煩雑になり、貸付債権の流通市場も発展しない。このため、債権の移転にかかわらず、同一人が担保権を信託機能を用いて管理するもの。 (3)家族信託=高齢化社会の到来を背景に後見的な財産管理や遺産継承へのニーズが高まっていることを受けた信託で、個々の家族の事情に合わせて生存配偶者や子女の生活保障、個人事業の継承などを実現するための手段としての活用が期待される。

(森岡英樹 金融ジャーナリスト パラゲイト・コンサルタンツシニア・リサーチ・アソシエイツ / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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