新民学会(読み)しんみんがっかい(その他表記)Xīn mín xué huì

改訂新版 世界大百科事典 「新民学会」の意味・わかりやすい解説

新民学会 (しんみんがっかい)
Xīn mín xué huì

中国,五・四運動時期の進歩的青年組織の一つ。1918年4月,毛沢東が湖南省長沙で第一師範の友人蔡和森らと語らって組織した。〈学術革新,品行の砥砺(しれい),人心風俗の改良〉を趣旨にかかげて軍閥追放,フランスへの勤工倹学,書店開設等の多彩な運動をおこない,そのうちの主要部分は中国共産党や社会主義青年団のメンバーとなった。同様の組織として,武昌互助社(1917,惲代英(うんだいえい)ら),天津の覚悟社(1919,周恩来・鄧穎超ら)などが一時に簇生したのは,ロシア革命後における中国の新思潮勃興を端的に示すものだった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新民学会」の意味・わかりやすい解説

新民学会
しんみんがっかい
Xin-min xue-hui; Hsin-min hsüeh-hui

中国,雑誌新青年』を中心とする新文化運動影響により,1917年湖南省長沙で結成された進歩的学生団体 (1918年に正式成立) 。当時,長沙第一師範学校の学生であった毛沢東,蔡和森らを中心に結成され,会規に不賭博,不遊興,不懶惰などの項目を掲げ,長沙における新文化運動の推進体としての役割を果した。

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世界大百科事典(旧版)内の新民学会の言及

【勤工倹学】より

…その源は,第1次世界大戦期の1915年6月にフランスの参戦華工(参戦国の労働力欠乏を補うために送りこまれた中国人労働者)の間で,無政府主義者で有名な李石曾(名は煜瀛(いくえい))が〈工作に勤め,倹にして以て求学する〉ことを趣旨に組織した〈勤工倹学会〉にある。17年には,中国国内に〈留法(フランス)勤工倹学会〉ができ,湖南の新民学会をはじめ,新文化運動にめざめた多くの知識青年が積極的に参加した結果,フランス留学を通じて中国を帝国主義,軍閥から解放する手だてを模索し,さらには肉体労働と頭脳労働の止揚をもめざす,一種独特の思想運動にまで発展した。19‐20年が最盛期で,この2年間に四川,湖南の各三百数十名を筆頭に中国各省から2000人近くの青年が渡仏した。…

※「新民学会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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