食の医学館 「新甘味料」の解説
しんかんみりょう【新甘味料】
ただ、商品として出回っているオリゴ糖の主成分は、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ダイズオリゴ糖など、人の消化酵素で消化されずに大腸へ届き、腸内有用菌の養分になるものです。
これらのオリゴ糖を摂取すると、腸内の有用菌の増殖がすすんで、おなかの調子をととのえるのに役立つとともに、ビタミン合成を促進したり、免疫を強化するなどの効果を発揮します。
一方、シュガーレス甘味料の名前で多く出回っているのが、ソルビトールやマルチトール、キシリトールなど。これらは糖アルコールという物質で、消化吸収されにくいため、砂糖などよりエネルギーが低く、肥満防止に効果的です。また、血糖値を上昇させないので、糖尿病の人でも利用できるという利点があります。
さらに、むし歯菌が利用できないことから、むし歯防止にも有効。とくに、キシリトールはむし歯菌の活性を弱める働きがある甘味料として、最近高い注目を集めています。
このほか、キク科の植物ステビアから抽出されるステビオサイド、マメ科の植物カンゾウから抽出されるグリチルリチン、人工甘味料のアスパルテームやサッカリンなどが、加工食品の甘味づけに広く利用されています。これらは非糖質の甘味料で、エネルギーはほとんどありません。
オリゴ糖や糖アルコールはじょうずに利用すれば、健康の維持、向上に有効です。ただ、とりすぎるとおなかがゆるくなることがあるので、使用量に注意しましょう。
また、人工甘味料は食品添加物なので、エネルギーがほとんどないとはいえ、多量の摂取は好ましくありません。