昆布茶(読み)コブチャ

精選版 日本国語大辞典 「昆布茶」の意味・読み・例文・類語

こぶ‐ちゃ【昆布茶】

  1. 〘 名詞 〙 昆布を細かに刻んだり、粉末にしたものを熱湯に溶かし茶の代用とするもの。
    1. [初出の実例]「御乳人こふ茶二袋、ねに肩一本」(出典:山科家礼記‐延徳四年(1492)正月二日)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「昆布茶」の意味・わかりやすい解説

昆布茶
こぶちゃ

昆布(こんぶ)を刻んだものに熱湯を注いで浸出するか、粉末昆布に湯を注いでつくった飲み物。昆布の食用古代からであるので、かなり古くから飲用されていたものと思われる。昆布は「よろこぶ」に通じるところから、めでたい行事に使われ、たとえば元旦(がんたん)や婚礼などのときに出す茶は、昆布茶であることが多い。祝儀の席では、細く切った昆布をさらに結んだ結び昆布も使われる。昆布から浸出したものには、昆布中のうま味成分のほか、カリウムや、血圧降下物質であるラミニンが溶け出していると思われる。なお、粉末のものでは、食塩を加えたものが多く、多く飲むと食塩過剰摂取につながるから注意が必要である。

河野友美大滝 緑]

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飲み物がわかる辞典 「昆布茶」の解説

こぶちゃ【昆布茶】


飲料用に昆布を乾燥させて細かい粉末とし、塩、砂糖などの調味料を配合したもの。また、これを湯に溶かした飲み物。

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