昊天上帝(読み)こうてんじょうてい(その他表記)hào tiān shàng dì

精選版 日本国語大辞典 「昊天上帝」の意味・読み・例文・類語

こうてん‐じょうていカウテンジャウテイ【昊天上帝・皇クヮウ天上帝】

  1. 〘 名詞 〙 天上界を支配する神。
    1. [初出の実例]「謹みて請ふ、皇天上帝、三極大君、日月星辰、八方諸神、司命司籍」(出典:延喜式(927)祝詞)
    2. [その他の文献]〔周礼‐春官・大宗伯〕

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改訂新版 世界大百科事典 「昊天上帝」の意味・わかりやすい解説

昊天上帝 (こうてんじょうてい)
hào tiān shàng dì

詩経》《書経》などの儒教経典に見える宇宙の最高神。〈昊天〉は大いなる天,〈上帝〉は天上帝王の意。〈皇天上帝〉〈皇皇后帝〉ともいい,単に〈上帝〉ともいう。万物の上に位置してこれを主宰し,下民の行為の善悪を公平無私に評定して禍福を下す人格神であり,特に,王朝存亡は上帝の意志によると考えられたため,その祭祀は帝王みずからが行うべき最も重要な国家祭祀とされた。
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世界大百科事典(旧版)内の昊天上帝の言及

【太一】より

…《荘子》などでは〈道〉の同義語として用いられているが,《淮南子(えなんじ)》天文訓に〈紫宮は太一の居なり〉といい,鄭玄(じようげん)が〈太一は北辰の名なり〉というように,やがて天界の紫微宮を居所とする北極星の神名となり,漢代では宇宙の最高神と考えられた。〈天皇大帝〉ともよばれて経書にあらわれる〈昊天(こうてん)上帝〉とも同一視される。太一の神格化は,前2世紀,漢の武帝の時代に,謬忌(びゆうき)の奏言にもとづいて長安城の南東郊に薄忌(はくき)太一とよばれる祠壇が設けられたのを最初とし,そこでは天一,地一,太一の3神が祭られた。…

【天】より

…北京に偉容をとどめる天壇は,明・清の皇帝が天を祭ったところである。その際,天は昊天(こうてん)上帝と呼ばれたけれども,何らかの偶像をもっていたわけではない。 しかしながら,時代が進み人知がひらけてくるにつれ,天の人格性,超越性はしだいに希薄になってゆく。…

※「昊天上帝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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