人格神(読み)ジンカクシン

デジタル大辞泉 「人格神」の意味・読み・例文・類語

じんかく‐しん【人格神】

人間性をもつ超越的存在知性・情念・意志を兼備して、人間とかかわりをもつとされ、霊と比べて個性がはっきりしている。

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精選版 日本国語大辞典 「人格神」の意味・読み・例文・類語

じんかく‐しん【人格神】

  1. 〘 名詞 〙 神を擬人化したもので、人間的な意識感情を有する神。日本神話や、ギリシア神話に登場する神々の類。また、ユダヤ教キリスト教では、絶対に正しい自己の意志を実現していく道徳性をそなえた唯一神。
    1. [初出の実例]「沙漠的人間の功績は人類に人格神を与えたことにおいて絶頂に達する」(出典:風土(1935)〈和辻哲郎〉二)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「人格神」の意味・わかりやすい解説

人格神
じんかくしん

人間と同じように意志、感情をもち、行動すると考えられている神。これに対し、宇宙には世界の運行を支配する無定形の力が存在すると考えるのを汎神(はんしん)観という。古代ギリシアやローマの神々が人格神の一例であり、また現在の未開社会にもしばしばみられる。人格神はたいてい人間とその社会を反映しており、たとえば、諸人格神の間に家族関係、親族関係や、対立とか同盟の関係があったりする。古代ギリシア、ローマ、北欧インドイランなどインド・ヨーロッパ語族の神話では、神々は祭司・主権者の神々、戦士の神々、生産者の神々の3種に分類されており、これは、人間社会における身分の違い(たとえばインドの四姓)を神々の世界に投影したものと考えられている。

[板橋作美]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人格神」の意味・わかりやすい解説

人格神
じんかくしん
personal gods

宗教学の用語。単に人間の形をもっているだけでなく,固有の知性と意志をそなえ,独立した個体的存在として考えられた神または神聖なるものをいう。キリスト教の神ヤハウェやイスラム教における神アッラーが典型。

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