デジタル大辞泉 「昨」の意味・読み・例文・類語

さく【昨】[漢字項目]

[音]サク(漢)
学習漢字]4年
きのう。「昨日昨朝昨夜
一回り前の時期。「昨週昨春昨年一昨年
むかし。以前。「昨今さっこん
難読一昨日おととい一昨年おととし昨日きそ昨日きのう昨夜きそ昨夜よべ昨夜ゆうべ一昨昨日さきおととい一昨昨年さきおととし

さく【昨】

[名]過ぎ去った日。むかし。また、きのう。
「―の汝が松風明月のうらみとこしなえに尽きず」〈啄木葬列
[連体]
今の一つ前の。「シーズン」
きのうの。「一九日」
去年の。「平成六年」

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精選版 日本国語大辞典 「昨」の意味・読み・例文・類語

さく【昨】

  1. 〘 名詞 〙
  2. むかし。以前。過去。
    1. [初出の実例]「昨(サク)の汝が松風明月の怨長なへに尽きず」(出典:葬列(1906)〈石川啄木〉)
    2. [その他の文献]〔鮑照‐歳暮悲詩〕
  3. さくじつ(昨日)」の略。
    1. [初出の実例]「君家白雲東嶺下、昨対宮内暮相期」(出典:文華秀麗集(818)上・尋良将軍華山庄、将軍失期不在〈仲雄王〉)
  4. ( ある時間の幅や時期を表わす名詞などの上に付き、接頭語的に用いて ) 現在のすぐ前の日、月、年であることを示す。
    1. [初出の実例]「昨(サク)卯の刻より御登城。殊のふお隙の入し事嘸(さぞ)お労(つかれ)でござりませふ」(出典:浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)三)
    2. [その他の文献]〔史記‐灌夫伝〕

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普及版 字通 「昨」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] サク
[字訓] きのう

[説文解字]

[字形] 形声
声符は乍(さく)。〔説文〕七上に「(かさ)ねたる日なり」(段注本)とあって、昨日をいう。古くは徂・宿・昔・夕と声近く、通用することのある字であった。

[訓義]
1. きのう、ゆうべ、昨夕
2. さき、さきに、むかし、宿昔。
3. 酢・と通じ、むくいる。

[古辞書の訓]
名義抄〕昨 キノフ・ムカシ・ムクユ・サキ・ヒホロキ/憶昨 ムカシ 〔字鏡集〕昨 ヒボロク・サキ・ムカシ・キノフ・ムクユ

[語系]
昨dzakは乍dzaの声をとる。徂()・dzaは同声。みな徂往の意がある。夕zyak、宿siuk、昔syakも声近く、通用することがある。

[熟語]
昨夏昨今昨失・昨日昨宵・昨夕昨前・昨朝昨天・昨年昨晩昨非昨暮昨暝・昨夜昨来
[下接語]
一昨・憶昨・疇昨

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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