暗影(読み)アンエイ

デジタル大辞泉 「暗影」の意味・読み・例文・類語

あん‐えい【暗影/暗×翳】

暗いかげ。
「―と光と熱とを帯びた雲の群」〈藤村破戒
将来に不安をいだかせるようなきざし。「前途に―を投ずる」
[類語]シルエット影法師陰影投影人影射影斜影倒影シャドー

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精選版 日本国語大辞典 「暗影」の意味・読み・例文・類語

あん‐えい【暗影・暗翳】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 暗いかげ。
    1. [初出の実例]「其間にはまた暗影と光と熱とを帯びた雲の群の出没するのも」(出典:破戒(1906)〈島崎藤村〉八)
  3. 比喩的に、不安、不吉などのしるし暗雲
    1. [初出の実例]「現在の生計向(くらしむき)に苦しい負担の暗影(アンエイ)を投げる事は慥(たしか)であった」(出典明暗(1916)〈夏目漱石〉二六)

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