暗雲(読み)アンウン

デジタル大辞泉 「暗雲」の意味・読み・例文・類語

あん‐うん【暗雲】

真っ黒な雲。今にも雨や雪が降りだしそうな気配のある暗い雲。「暗雲が垂れ込める」
戦争などの危機が迫りくる気配。「国際情勢に暗雲が漂う」
心を覆い閉ざしている苦しみや悩み。「暗雲が一挙にはれる」
[類語]白雲はくうん白雲しらくも青雲紫雲茜雲黒雲彩雲浮き雲千切れ雲片雲横雲棚雲豊旗雲笠雲飛行機雲筋雲鰯雲鯖雲鱗雲薄雲羊雲群雲朧雲乱雲雨雲雪雲曇り雲霧雲積み雲綿雲入道雲雲の峰かなとこ雲雷雲夕立雲夏雲

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精選版 日本国語大辞典 「暗雲」の意味・読み・例文・類語

あん‐うん【暗雲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 雨を降らしている、または、今にも雨を降らせそうな暗い雲。黒雲。
    1. [初出の実例]「暗雲未辨初寒外、山是明朝定白頭」(出典梅花無尽蔵(1492‐1501頃)一)
    2. 「その声は水面に走って暗雲に迫る」(出典:在りし日の歌(1938)〈中原中也〉蛙声)
  3. 危険、不穏なことが今にも起こりそうな形勢をたとえていう。
    1. [初出の実例]「はたして死者が感じたほどの強さでこの暗雲を心に感じているだろうか」(出典:原爆と作家の自殺(1951)〈佐々木基一〉)
  4. 心がはればれしない様子、心の苦しみや悩みをたとえていう。
    1. [初出の実例]「禅林送老。雖七旬之残艾。満月繋望。将五障之暗雲」(出典:江都督納言願文集(平安後)五・母堂為先老修善願文)
    2. 「胸中に蟠(わだか)まりし何十年来の暗雲(アンウン)一時に晴れし思ひをなし」(出典:二宮尊徳翁(1891)〈幸田露伴〉)

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普及版 字通 「暗雲」の読み・字形・画数・意味

【暗雲】あんうん

黒雲、不穏。

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