精選版 日本国語大辞典 「曲木」の意味・読み・例文・類語
まがり‐き【曲木】
- 〘 名詞 〙 曲がっている木。
- [初出の実例]「態と社くりはなつめれ曲り木に這まつはるる青つつら哉」(出典:恵慶集(985‐987頃))
木材を蒸したりまたは煮沸して塑性を増大させ、金型にはめてそのまま乾燥し、望みの曲線をもつ材にしたものをいう。この技術は19世紀の中ごろドイツ人のミカエル・トーネットMichael Thonet(1796―1871)によって完成された。彼はオーストリアに工場を建設し、豊富なブナ材を使って曲木家具の量産体制をとった。その中心となったのは椅子(いす)であったが、曲線で構成した斬新(ざんしん)な形が世に受けて、ヨーロッパはもとより広く世界的に普及し、トーネット社の曲木椅子として有名になった。わが国に曲木の技術が入ってきたのは1907年(明治40)ころで、その後、東北、飛騨(ひだ)などで生産され今日に至っている。曲木に適する用材はヒッコリー、トネリコ、ナラ、ブナなどであるが、ブナがもっとも一般的である。曲木椅子の魅力は、しなやかな曲線で構成される美しさにあるといってよい。一見弱そうにみえるが、柔構造になっているために耐久性があり、軽くて使いやすい。また手工芸的な味わいがあるので、木肌への愛着の復活とともに見直される傾向にある。
[小原二郎]
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新