更紗紙(読み)サラサがみ

精選版 日本国語大辞典 「更紗紙」の意味・読み・例文・類語

サラサ‐がみ【更紗紙】

  1. 〘 名詞 〙 京阪地方でつくられたサラサ模様のある紙。経師に多く用いた。もと唐土から渡来したもので、和製の模品は品が劣った。〔紙譜(1777)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「更紗紙」の意味・わかりやすい解説

更紗紙
さらさがみ

更紗模様をつけた加工和紙。「さらさ」という略称のほかに、「印花紙(いんかし)」(はなおしぞめ)の別名もあり、おもに壁紙に用いられた。更紗(沙羅沙)は本来金巾(かなきん)(キャラコ)や絹布片面に種々の模様を型染めしたもので、江戸初期にわが国に渡来したが、これと類似の染色加工をじょうぶな和紙に施したのが更紗紙である。京都、大坂が主産地で、尾崎富五郎編『諸国紙名録(しめいろく)』(明治10年)には更紗唐紙(からかみ)の名もある。

[町田誠之]

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日本文化いろは事典 「更紗紙」の解説

更紗紙

更紗紙とは、インド更紗ジャワ更紗などと呼ばれる模様を型紙で染めた紙です。更紗模様は室町末期に南蛮貿易によってもたらされました。ポルトガル語の sarasa(木綿布)、またはインドの地名suratに由来するなど、様々な説があります。そのエスニックで大柄な模様から、更紗紙を好む人は多いよう です。

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