木徳(読み)ぼくとく

精選版 日本国語大辞典 「木徳」の意味・読み・例文・類語

ぼく‐とく【木徳】

  1. 〘 名詞 〙 五行思想による五徳一つで、木に応じた王者の徳。夏王朝の象徴とされる。中国の歴代王朝の変遷を、その王朝のもつ徳の相勝、あるいは相生によって説明しようとする説に基づく。→五徳
    1. [初出の実例]「故木徳施和。青祇之仁東作」(出典本朝文粋(1060頃)三・詳春秋〈大江以言〉)
    2. [その他の文献]〔史記‐封禅書〕

もく‐とく【木徳】

  1. 〘 名詞 〙 五行説で五徳の一つ。はじめ中国古代の王朝に配してその命運を決定するものとして用いられたが、その後人事自然その他の諸事象のそれぞれ五分してその一つに対応させ、また、その異称として用いることが行なわれ、季節では春、方角では東、色では青を表わす。ぼくとく。
    1. [初出の実例]「次に木徳の神を泥土瓊尊・沙土瓊尊と云」(出典:神皇正統記(1339‐43)上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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