デジタル大辞泉 「木活字版」の意味・読み・例文・類語 もっ‐かつじばん〔モククワツジバン〕【木活字版】 江戸時代後期、天明・寛政年間ごろから明治初年にかけて、木活字で印刷・刊行された書物の総称。→古活字版 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
日本大百科全書(ニッポニカ) 「木活字版」の意味・わかりやすい解説 木活字版もっかつじばん 天明(てんめい)・寛政(かんせい)期(1781~1801)から明治初年にかけて出版された木活字印本で、江戸初期の古活字版に対して近世木活字版ともいう。古活字版のように出版文化の主流ではなく、傍流の存在であった。藩校や私塾の教科書あるいは私家版など、少部数配布を目的としたものに限られ、印刷部数もおおむね100部が通例であった。木活字版のなかでは、貧窮のなかを親子で活字をつくり出版した太田全斎の『韓非子翼毳(かんぴしよくぜい)』が有名である。[金子和正][参照項目] | 古活字版 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
山川 日本史小辞典 改訂新版 「木活字版」の解説 木活字版もっかつじばん 近世活字版とも。江戸~明治期,とくに木製活字による私家版的出版物をいう。木製活字による印刷は簡便で速いことから急速に普及し,17世紀前半の古活字版全盛の時代をもたらした。しかし出版業は,企業としての規模の拡大とともにその限界から版木による印刷に切り替えたため,その後,木製活字は主として私家版に活用され,明治期にいたった。これをとくに区別してよぶ呼称。 出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報 Sponserd by