未来技術遺産(読み)ミライギジュツイサン

デジタル大辞泉 「未来技術遺産」の意味・読み・例文・類語

みらいぎじゅつ‐いさん〔‐ヰサン〕【未来技術遺産】

重要科学技術史資料」の愛称

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共同通信ニュース用語解説 「未来技術遺産」の解説

未来技術遺産

国立科学博物館が2008年から登録している産業技術の発展を示す資料科学技術が急速に発展する中で、先人たちによる貴重な経験を未来に引き継ぐべき遺産として保存・活用するのが目的としている。日本の全科学技術が対象で、日本の独自性を示す物や、国際的な地位向上貢献した技術が選ばれる。これまでフロッピーディスクやカメラ付き携帯電話、ソニーの犬型ロボットAIBO(アイボ)、カシオの腕時計G―SHOCK(ショック)などが選ばれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「未来技術遺産」の意味・わかりやすい解説

未来技術遺産
みらいぎじゅついさん

国立科学博物館が2008年度(平成20)から実施している「重要科学技術史資料」の登録制度で、登録された資料の愛称。過去の科学技術史資料のうち未来へ引き継ぐべき遺産であるという意味で名づけられた。重要科学技術史資料とは、科学技術史において重要な成果を示し、次世代に継承すべき意義をもつ技術、あるいは、国民の生活や経済に顕著な影響を与えた技術である。登録制度は、日本の全科学技術を対象に歴史的な貢献がなされた技術を評価し、その保存と活用を図ることを目的としている。毎年1回、新たに登録された資料が発表され、その情報が同館のホームページで公表される。また、資料の所有者には登録証が交付される。登録された資料の移動や破損などは逐次記録され、資料の散逸防止が図られる。

 初年度は、TYK無線電話機(1913年製作)、電子式卓上計算機カシオミニ(同1972年)、H-Ⅱロケット7号機(同1997年)など23件が登録された。2023年度(令和5)までの登録総数は363件である。

[編集部 2024年2月16日]

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知恵蔵mini 「未来技術遺産」の解説

未来技術遺産

東京・上野の国立科学博物館が定めた登録制度により保護される、先進技術による文化財の愛称。正式名称は重要科学技術史資料。「次世代に継承していく上で重要な意義を持つ資料及び国民生活・社会・経済・文化のあり方に顕著な影響を与えた資料の保存と活用を図るのが狙い」として、過去に遡り、時代を画した技術製品が登録される。2008年10月9日に第1回登録製品が制定され、以降、毎年一度選定されている。 選定されると、その製品の所有者に登録証を交付し、同博物館のウェブサイト上で公開される。これまで「電子式卓上計算機 カシオミニ」「トリニトロンカラーテレビ KV-1310」「家庭用ビデオテープレコーダー CV-2000」「全身用X線CT TCT-900S FLEET」「ソニー ウォークマン」「キンチョー 蚊取線香」など、毎年50製品程度が登録されている。14年8月には、レンズ付きフィルム「フジカラー 写ルンです」など49件が登録され、累計の登録製品数は計184件となった。

(2014-8-29)

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