日本歴史地名大系 「末吉宮」の解説 末吉宮すえよしぐう 沖縄県:那覇市旧島尻郡地区末吉村末吉宮[現在地名]那覇市首里末吉町一丁目末吉(しーし)森の北端頂部(末吉山)にあり、方音ではシーシグーという。琉球八社の一つで俗に社壇(しやだん)とよぶ。熊野三所権現で、祭神は本宮に伊弉冉尊、相殿左に速玉男尊、右に事解男尊を奉祀(八社縁起由来)。「琉球神道記」「琉球国由来記」「琉球国旧記」「球陽」などの諸書に権現の勧請由来がみえる。尚泰久王の時代、天界(てんかい)寺の前住持鶴翁が日本で修行中熊野神に、学問が成就すれば帰国を遂げてのち参詣するであろうと誓った。鶴翁は学問を修めて帰国、住持(「球陽」は天界寺住持とする)となった。国王に別れを告げ熊野神との誓いを果そうとしたが、国王は許さなかった。あるとき熊野権現が夢に現れ、志を遂げるのであれば北山に向かい声高に呼びなさい、応ずれば霊験あるところで、そこが居所であると。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by