日本歴史地名大系 「本小路」の解説 本小路ほんこうじ 福岡県:柳川市柳川城下本小路[現在地名]柳川市本町(ほんまち)柳川城三の丸東の出口、黒(くろ)門の東から北の辻(つじ)門へ延びる南北の通りに面する武家地。北は辻門外の本町辻(ほんまちつじ)・片原(かたはら)町、南は堀を隔てて宮永(みやなが)小路。「旧柳川藩志」は辻門より黒門に至る間を本小路と唱え、そのうちの小名に黒門前通り布橋(ぬのばし)筋、高門(たかもん)筋・帯刀橋(たてわきばし)筋・辻門筋・会所前(かいしよまえ)・三軒(さんけん)小路・御木屋(おこや)側三軒小路があると記す。寛政三年(一七九一)の御家中絵図によれば、通りに面して家臣の屋敷が並び、なかでも立花帯刀・小野勘解由・由布安芸は一町を超える広大な屋敷地を有していた。また辻門の東と西に「櫓跡」の書込みがある。布橋は東西に通る黒門通から本小路へ出る橋。 本小路ほんこうじ 長崎県:大村市大村城下本小路[現在地名]大村市玖島(くしま) 本小路玖島城の北東に位置する。大村城下の五小路の一つで、武家地。大手前で小路を割出した元であることから本小路と称した(大村見聞集)。寛永年間(一六二四―四四)以降鈴田(すずた)村にあった牢屋敷(籠屋敷)が移され、表口は長さ一六間余。南蛮人や耶蘇の徒などすべて預りの囚人を入れ置いていた。また文化九年(一八一二)構内に唐人牢が建立された(大村郷村記)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報