朱之瑜(読み)しゅしゆ(その他表記)Zhu Zhi-yu; Chu Chih-yü

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「朱之瑜」の意味・わかりやすい解説

朱之瑜
しゅしゆ
Zhu Zhi-yu; Chu Chih-yü

[生]万暦28(1600)
[没]天和2(1682).江戸
中国,明朝遺臣。浙江省余姚の人。字は魯よ,楚よ。号は舜水。日本での諡は文恭先生。日本帰化以前の事績は明瞭でないが,父,祖父ともに明朝の官僚で,之瑜は清朝に仕えず南明の復興運動に尽力し,順治6 (1649) 年そのために安南に向ったが,船は日本に到着 (最初の日本訪問) した。やがて安南に行き,かつ鄭成功の復明運動に協力したが,復明運動の失敗を知り,万治2 (59) 年日本に亡命,柳河藩の安東省庵の庇護を受けた。寛文5 (65) 年小宅生順の推挙徳川光圀賓客となり,光圀らの水戸学派に中国の歴史,哲学,風俗,建築などを伝えている。晩年に水戸を辞して江戸に出て没した。光圀はみずから門人と称してその著書を『朱舜水先生文集』と題して出版,また駒込に記念碑を建てた。以前は中国で知られていなかったが,革命の先駆者として清末の日本留学生により発掘された。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「朱之瑜」の解説

朱之瑜(しゅしゆ)

朱舜水(しゅしゅんすい)

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