デジタル大辞泉
「杓」の意味・読み・例文・類語
しゃく【×杓】
1 柄杓。
2 セリ科の多年草。高さ約90センチ。葉は羽状複葉。5~7月ごろ、白い小花が集まって傘状に咲く。やまにんじん。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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しゃく【杓・𣏐】
- 〘 名詞 〙
- ① 柄杓(ひしゃく)。さく。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
- [初出の実例]「しゃく取てよき諸白の酒盛に ならのみやこを思ふ公家衆〈休音〉」(出典:俳諧・犬子集(1633)一五)
- ② 遊女を越後(新潟県)地方でいう。
- [初出の実例]「都にて蓮葉女(はすはをんな)といふを所詞にて𣏐(シャク)といへる女三十六七人」(出典:浮世草子・日本永代蔵(1688)二)
- ③ セリ科の多年草。各地の山中の湿地に生える。高さ約一メートル。茎には縦溝がある。根生葉は長柄のある二回羽状複葉で、小葉は卵形で羽状に裂ける。五~七月ごろ、茎頂および葉腋から花茎をのばし、小さな白い五弁花が密集した傘状の花序をつける。果実は長さ約七ミリメートルの長楕円形で緑黒色に熟す。根をヤマニンジンといい、さらして粉末にし餠をつくる。こしゃく。こじゃく。やまにんじん。〔日本植物名彙(1884)〕
- ④ 鳥「しゃくしぎ(杓鴫)」の異名。
ひさく【杓】
- 〘 名詞 〙 ( 「ひさご(瓠)」の変化した語 ) =ひしゃく(柄杓)〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
- [初出の実例]「しろがねのをけふたつ、おなじひさくして、しろき御かゆ一をけ、あかき御かゆ一をけ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開上)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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杓 (シャク)
学名:Anthriscus aemula
植物。セリ科の多年草,薬用植物
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の杓の言及
【スプーン】より
…この説明が日本の平安時代の《和名抄》にそのまま引用してあるのは,中国風にさじで飯をすくって食べる風俗が当時の上流階級の間に伝わっていたことをあらわし,飯を盛った器は最初から食膳に並べてあって,食べたいだけ食べた。そのころ匙は〈かい〉と呼ばれ,貝殻に形が似ていたことに由来するが,《新撰字鏡》によると〈杓(しやく)〉も〈かい〉と呼んでいるので,現在のさじ,杓子(しやくし)の類の総称だったことがうかがわれる。《延喜式》(927完成)によると,宮廷の食膳には銀製のはしとさじ,木製のはしとさじの2組がのせられていた。…
※「杓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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