杭を地中に深く打ち込むのに使用される基礎工事用機械。おもりをウィンチで巻き上げ,これを杭頭に落下させて杭を打ち込むドロップハンマー,蒸気または圧縮空気を利用して,杭頭に設置したシリンダー内のピストンに上下運動を行わせ,ピストン下端に取り付けられたおもりによって杭頭に打撃力を与える気動ハンマー(おもりの押上げのみに圧気を用いる単動ハンマーと,落下にも圧気を加えて落下速度を速くした複動ハンマーがある),ディーゼルエンジンによるピストンの上下運動を利用して,杭頭に打撃力を与えるディーゼルハンマーなどがある。小径の杭の打込みにはドロップハンマーも用いられるが,大型の鋼管杭が採用されるようになったことに伴って,現在では打撃力が大きいディーゼルハンマーが杭打機の主流となっている。このほか,杭打機には回転偏心体の遠心力を利用する起振機を使用し,その振動を利用して鋼矢板の打込みと引抜きを行う振動杭打機,油圧によって杭を圧入する無騒音無振動杭打機もある。
→杭 →建設機械
執筆者:室 達朗
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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…棒状の内部振動機やテーブル振動機などがある。
【基礎工事用機械】
杭打機pile driver∥pile hammerおもりや下部におもりのついたピストンを杭の頭に落下させて杭を打ち込む機械。起振機を用いた振動杭打機や油圧により静かに杭を地中に貫入させるものもある。…
…棒状の内部振動機やテーブル振動機などがある。
【基礎工事用機械】
杭打機pile driver∥pile hammerおもりや下部におもりのついたピストンを杭の頭に落下させて杭を打ち込む機械。起振機を用いた振動杭打機や油圧により静かに杭を地中に貫入させるものもある。…
…その後,建設機械の動力源として蒸気機関がとり入れられ,強力な機械化が推進されるようになった。19世紀後半,アメリカで蒸気杭打機が開発され,杭の打込速度が速くなるとともに,ハンマーの重量が軽減され,基礎工事の能率化に成功している。また,かつてのスコップに代わる蒸気ショベル,蒸気トラクターや蒸気ローラーなども登場し,パナマ運河などの大土木工事の成功も,これらの機械の利用に負うところが大きい。…
※「杭打機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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