東成瀬(読み)ひがしなるせ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「東成瀬」の意味・わかりやすい解説

東成瀬(村)
ひがしなるせ

秋田県南東端、雄勝郡(おがちぐん)の村。奥羽山脈の一部真昼山地(まひるさんち)に位置し、岩手、宮城県に接する。国道342号、397号が通じる。村域の大部分は山地で、県内有数の豪雪地帯山林の70%は国有林、また山林の75%は広葉樹林である。栗駒山(くりこまやま)に発して村の中央を北流する成瀬川沿いに耕地が開ける。農業を主とし、米作のほかに野菜・果樹栽培、畜産などを行う。冬の季節労働も多い。南部の栗駒山麓(さんろく)には景勝地が多く、栗駒国定公園の一部。面積203.69平方キロメートル、人口2704(2020)。

[宮崎禮次郎]


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改訂新版 世界大百科事典 「東成瀬」の意味・わかりやすい解説

東成瀬[村] (ひがしなるせ)

秋田県南東端,雄勝郡の村。人口2872(2010)。真昼山地に含まれる標高1000m級の山が峰を連ねる。村域の大部分は広葉樹を中心とする山林からなり,中央を成瀬川が北流する。耕地が少ないため近世以来養蚕,タバコ栽培などに依存してきたが,現在も耕地規模は零細で出稼ぎも多い。山地を利用して肉牛放牧が行われ,柳沢牧場,長倉牧場がある。岩手・宮城との県境の栗駒山一帯は栗駒国定公園に指定されている。
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