栗駒山(読み)くりこまやま

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

宮城県岩手県秋田県県境にそびえる二重式(→複式火山)の成層火山活火山で,常時観測火山岩手県では須川岳秋田県では大日岳ともいう。標高 1626m。秋田県側で皆瀬川,岩手県側で磐井川宮城県側で一迫川,二迫川,三迫川の水源地。最高点は外輪山大日岳で,その北方に 1100mの中央火口丘剣がある。1944年に小規模な噴火があり,昭和湖が形成された。山地にはホオ,シラカバブナ茂り,大部分は国有林。頂上から南西 1kmに駒形根神社(祭神日本武尊)がある。JR東北本線の一ノ関,石越駅が登山口であるが,直接は岩手県側の須川温泉または宮城県側の駒ノ湯温泉から登る。山麓には栗駒五湯須川温泉など温泉が多く,1968年栗駒国定公園に指定。2008年の岩手・宮城内陸地震では大規模な地すべりが発生し,ノ湯温泉では土石流に巻き込まれた死者が出た。

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百科事典マイペディアの解説

岩手・宮城・秋田県境に位置する那須火山列中の二重式成層火山。標高1626m。須川岳とも。安山岩からなり,北側に火口丘剣山があり,気象庁が常時観測している活火山。森林におおわれ,特にホオノキが多く,山頂付近には高山植物が生育。古くより駒形岳などと称されていたらしく,また〈みちのくのくりこまやま〉として《古今六帖》に詠まれている。栗駒国定公園に属し山栗駒五湯須川温泉などがある。
→関連項目奥羽山脈栗駒[町]

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションの解説

宮城の日本酒。酒名は、栗駒山の麓にがあることにちなみ命名。大吟醸酒、純米吟醸酒純米酒などがある。平成13、17、20~25年度全国新酒鑑評会金賞受賞。原料米は蔵の、ひとめぼれ、ササニシキなど。仕込み水は栗駒山系三迫川の伏流水蔵元の「千田酒造」は大正9年(1920)創業。所在地は栗原市栗駒中野北畑中。

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世界大百科事典 第2版の解説

宮城,岩手,秋田の3県にまたがる成層火山。標高1628m。栗駒山の名は宮城県側の呼称で,山の残雪が駒の形となった時に苗代に種をまく習慣に由来している。岩手県側では須川岳(酸川岳)と呼ぶが,これはこの山を水源とする磐井川に多量の酸性水が流入しているからであり,他方秋田県側ではこの山から朝日が昇ることから大日(だいにち)岳と呼んでいる。山体は両輝石安山岩の溶岩と砕屑物(さいせつぶつ)からなり,山頂の北西側には比高300mほどの馬蹄形の外輪山をもち,その中に今も硫気を吐く中央火口丘の剣岳がある。

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大辞林 第三版の解説

岩手・宮城・秋田三県の県境にある成層火山。海抜1627メートル。高山植物の種類が豊富。岩手県側では須川岳、秋田県側では大日岳と呼ぶ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

秋田、岩手、宮城の3県にまたがる火山。標高1626メートル。山名は、宮城県栗原地方の農民が、この山に駒(馬)の形の残雪が現れるのを種まきの目安としたことから生じたと伝えられる。岩手県側では須川岳、秋田県側では大日岳(だいにちだけ)とよんでいる。外輪山、寄生火山、中央火口丘からなり、中央火口丘の剣岳(つるぎだけ)はいまも硫気を吐いている。東西奥羽の分水界で、岩手側の磐井(いわい)川、宮城側の一迫(いちはさま)・二迫・三迫川、秋田側の成瀬(なるせ)・皆瀬(みなせ)川の源流をなす。山腹や山麓(さんろく)には須川温泉など多くの温泉があり、ブナの原生林や高山植物も多く、栗駒国定公園に指定されている。登山ルートは多いが、須川温泉からは約1時間30分で頂上へ達する。[宮崎禮次郎]

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精選版 日本国語大辞典の解説

宮城・秋田・岩手の県境にそびえる火山。名称は宮城県栗原地方の農民が、山上に現われる駒形の残雪を種まきの目安としたことによる。コニーデ二重式。最高峰は外輪山の大日岳(一六二七メートル)。秋田県側では大日岳、岩手県側では須川岳と呼ばれる。

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世界大百科事典内の栗駒山の言及

【栗隈】より

…また栗隈県の名も見られ,この地方の豪族が早くから大和朝廷の支配下に入って開発を担当したらしい。平安時代初期には遊猟地として栗隈(前)野の名が見え,以後も付近一帯の丘陵の栗駒山が戦乱での争奪対象地としてしばしば文献に記されている。いま宇治市の神明神社は栗子天神とも呼ばれ,古代栗隈の故地であろうと思われる。…

※「栗駒山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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