柄香炉(読み)エゴウロ

デジタル大辞泉 「柄香炉」の意味・読み・例文・類語

え‐ごうろ〔‐ガウロ〕【柄香炉】

《「えこうろ」とも》仏具の一。持ち運びできるように柄をつけた香炉手炉

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精選版 日本国語大辞典 「柄香炉」の意味・読み・例文・類語

え‐こうろ‥カウロ【柄香炉】

  1. 柄香炉〈奈良県 正倉院蔵〉
    柄香炉〈奈良県 正倉院蔵〉
  2. 〘 名詞 〙 ( 「えごうろ」とも ) 仏具の一つ。柄のついた香炉。導師が法要儀式のときに持つ。
    1. [初出の実例]「導師は鼻高也。柄香呂、西脇戸にて取之。持て三礼す」(出典大乗院寺社雑事記‐文明九年(1477)五月二五日)

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改訂新版 世界大百科事典 「柄香炉」の意味・わかりやすい解説

柄香炉 (えごうろ)

仏事の法具名。柄の付いた金属製の香炉。法要の種類を問わず使用する。炉を左前方にして柄を両手で保持し,使用せぬ間は脇机(わきづくえ)など所定の場所に置く。香をたくのが本儀だが,略儀として香をたかずに使用することも多く,行道(ぎようどう)用に木製で形だけ作ったものもある。用途はさまざまだが,大法要で列進入堂するときに全員が手にするとか,礼拝らいはい)・行道・表白(ひようびやく)などのときに導師が手にするとかいう例が多い。特殊な例としては,柄香炉を下に置く音を他への合図とすることもある。
香炉
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世界大百科事典(旧版)内の柄香炉の言及

【香炉】より

…南北朝時代,博山炉は仏教徒にも採用され,仏像台座中央や供養人物の手にしばしばあらわされている。行道用には新たに,長柄をつけた柄香炉(えごうろ)がつくり出された。北朝末の河北省景県封氏墓から,いわゆる鵲尾(じやくび)形の柄をつけた香炉が出土した。…

※「柄香炉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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