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核磁子 かくじしnuclear magneton

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

核磁子
かくじし
nuclear magneton

核子の固有スピンに伴う磁気モーメントの量子で,記号は μN 。核子磁子あるいは核ボーア磁子ともいう。原子核の磁気モーメントの量子力学的単位で,次式で表わされる。
ただし hプランク定数Mp は陽子の質量,e電気素量c は真空中の光速度。陽子と中性子の磁気モーメントの測定値はそれぞれ
である。差 μp-μN ,μn-μN を異常磁気モーメントという。この大きい偏差は核子のクォーク構造がおもな原因と考えられる。 μNボーア磁子の約 1/1840 である。

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デジタル大辞泉の解説

かく‐じし【核磁子】

原子核や素粒子の磁気モーメントの基本単位。電気素量e、プランク定数h、陽子の静止質量mpとすると、核磁子μNは、eh/4πmp=5.051×10-27J/T(ジュール/テスラ)となり、電子のボーア磁子の約1850分の1の大きさをもつ。陽子、中性子の磁気モーメントは核磁子を単位として、それぞれ、1、0の値をもつはずだが、実際には陽子の磁気モーメントは核磁子の2.79倍、中性子は-1.91倍となる。これらは陽子や中性子が内部構造をもつために生じる異常磁気モーメントと呼ばれる。核ボーア磁子

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世界大百科事典内の核磁子の言及

【核磁気モーメント】より

…これは原子核の構成要素である陽子と中性子がそれぞれ磁気モーメントをもち,また陽子の電荷が軌道運動をすることによって生ずる。その大きさは陽子の電荷をe,質量をmp,真空中の光速度をc,ħ=h/2π(hはプランク定数)として,eħ/2mpc=5.050824×10-24erg/ガウス(=5.050824×10-27J/T)で表される核磁子を単位に測られ,電子の場合のボーア磁子の1800分の1程度である。核の状態の構造(あるいは波動関数)がモーメントの大きさを強く左右しているため,基底状態のみならず,核異性体などの励起状態の核磁気モーメント測定も,核構造研究の目的で行われている。…

※「核磁子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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