桫欏(読み)へご

精選版 日本国語大辞典 「桫欏」の意味・読み・例文・類語

へご【桫欏・杪欏】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ヘゴ科の常緑木生シダ八丈島、紀伊半島南部、九州にまれに生える。高さ三メートル、径三〇センチメートルぐらいになり、不定根に厚くおおわれる。幹の表面に葉柄のあとが残る。葉は二回羽状複葉で長さ一~二メートル、とげのある長柄をもち幹頂に傘状に開く。小羽片は線状披針形、終裂片は鎌形で縁に細かい鋸歯(きょし)がある。胞子嚢群円形で終裂片の裏面中脈付近につき、膜質の包膜におおわれる。幹は床柱、花筒、また、シダ、ランなどの培養に用いる。漢名、桫欏。《 季語・夏 》 〔物品識名(1809)〕
  3. 植物うらじろ(裏白)」の異名。〔大和本草(1709)〕
  4. 植物「こしだ(小羊歯)」の異名。〔大和本草批正(1810頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 小羊歯 裏白 名詞

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android