棘魚(読み)トゲウオ

デジタル大辞泉 「棘魚」の意味・読み・例文・類語

とげ‐うお〔‐うを〕【×棘魚】

トゲウオ目トゲウオ科の魚の総称遡河そか型と陸封型がある。背部と腹びれしりびれに硬いとげをもつ。雄は産卵期に婚姻色を呈し、巣を作り、卵・幼魚を守る習性がある。北半球温帯冷帯分布。日本には、背部のとげが3本のイトヨハリヨ、約10本のトミヨなどがすむ。

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精選版 日本国語大辞典 「棘魚」の意味・読み・例文・類語

とげ‐うお‥うを【棘魚】

  1. 〘 名詞 〙 トゲウオ目トゲウオ科に属する魚の総称。体形はやや細長く側扁する。全長四~一〇センチメートルくらい。背びれ前部および腹びれは強大な棘(きょく)になっている。体側に一列に大きな鱗板(りんばん)が並ぶ。日本産のものは背びれの棘が約三本のイトヨ属と、一〇本前後のトミヨ属とに大別される。イトヨ・ハリヨ・トミヨなどがある。淡水域で一生を送るものと、海にくだり産卵のために河川をさかのぼる降海型と呼ばれるものがいる。雄が水草などで巣をつくり、雌を呼び込んで産卵させ、卵や仔魚を保護する習性がある。

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