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…江戸前期の俳人。別号は晋子,宝晋斎など。姓は母方の榎本を称し,のち宝井と改めた。父は医師竹下東順。江戸に生まれた。草刈三越に医を,大顚和尚に詩,易を学んだという。10代の半ば芭蕉に入門,20歳のころ,おりからの〈天和調(てんなちよう)〉の中で,芭蕉の指導の下に,《田舎之句合(いなかのくあわせ)》《虚栗(みなしぐり)》などを編んだ。その後もよく芭蕉の変風を理解し,《続虚栗》《いつを昔》などに蕉風俳諧の実を示し,《猿蓑(さるみの)》序や《雑談(ぞうたん)集》に俳諧を〈幻術〉として説くなど,彼らしい俳諧,俳人に対する見解を見せている。…
※「榎本其角」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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