20世紀日本人名事典 「武岡豊太」の解説
武岡 豊太
タケオカ トヨタ
明治〜昭和期の実業家
- 生年
- 元治1年7月(1864年)
- 没年
- 昭和6(1931)年6月19日
- 出生地
- 淡路国三原郡北阿万村(兵庫県)
- 経歴
- 学問を好み郷校で助教となり、のち明石郡郡吏となるが、幾ばくもなく去って神戸で共済会社、水産会社、土木会社などを設立し主宰。明治30年設立された湊川改修株式会社で改修工事を担当、4年の歳月を掛け湊川の付け替え工事を完成させ、新開地を開発した。一方、和漢の学を修め、特に松浦辰男の門に学んで和歌をよくし、謡曲・囲碁・書道のいずれも玄人の域に達したが、生涯で最も力を注いだのは勤王家の書画と浮世絵の蒐集であった。明治維新史を研究し日柳燕石、松本奎堂、森田節斎らの事蹟を明らかにした。また名社大寺の復興、学校の建設など公共事業に貢献した。著書に「森田節斎と郡山」「森田節斎と姫路」「松本奎堂事蹟」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報