毒水(読み)どくすい

精選版 日本国語大辞典 「毒水」の意味・読み・例文・類語

どく‐すい【毒水】

〘名〙 毒を含んだ水。人畜に有害な成分を含んだ水。どくみず。〔日葡辞書(1603‐04)〕
即興詩人(1901)〈森鴎外訳〉教育「この教育の六年の間、猶書かまほしき事なきにあらねど、今より顧みれば、皆流れて毒水一滴となり了んぬ」 〔庾信‐奉和永豊殿下言志詩〕

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デジタル大辞泉 「毒水」の意味・読み・例文・類語

どく‐すい【毒水】

毒を含んでいる水。どくみず。

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百科事典マイペディア 「毒水」の意味・わかりやすい解説

毒水【どくすい】

火山活動による酸性の温泉水や硫化物鉱山からの廃水による強酸性の水。無機強酸性水からなる河川を毒水河川という。硫酸型と塩酸型に大別され,温泉水基因のものとしては草津温泉が硫酸型,玉川温泉が塩酸型,鉱山廃水は硫酸型。日本の毒水河川は那須火山列に発する河川に圧倒的に多い。発電,灌漑(かんがい),養魚飲料に有害。物理的・化学的除毒方法が行われ,吾妻(あがつま)川の石灰中和は有名。
→関連項目渋川酸川

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世界大百科事典(旧版)内の毒水の言及

【フッ化ナトリウム(弗化ナトリウム)】より

…フッ化物濃度の高い天然水(酸性泉,酸性河川水に多い。いわゆる毒水(どくすい))は,歯のリン灰石構造中のOHをFでイオン交換し,斑状歯を生ずる原因となるため,飲用してはならない。水溶液はガラスを侵すため,ポリエチレン容器に保存する。…

※「毒水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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