水の子(読み)みずのこ(その他表記)The Water-Babies

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「水の子」の意味・わかりやすい解説

水の子
みずのこ
The Water-Babies

イギリスの作家チャールズ・キングズリーが「陸の子供のためのフェアリー・テイル」A Fairy Tale for a Land Babyの副題を付して1863年に出版したファンタジー煙突掃除の少年トムが、誤って川に落ちて水の子に変わり、水の世界でさまざまな教えを受け、真の救いを求めて遍歴する空想の物語。進化論信仰との融合努力が生んだ水の子の着想が、子供のための空想の物語を、昔話的なものから小説的なものに発展させたと評される。また、作者内面の反映である肉体精神葛藤(かっとう)を暗示しているともいわれる。

神宮輝夫

『阿部知二訳『水の子』(1952・岩波書店)』


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