水中毒(読み)ミズチュウドク(その他表記)Water intoxication

関連語 浮腫 昏睡 下痢

知恵蔵mini 「水中毒」の解説

水中毒

水分の大量摂取によって血液中のナトリウム濃度が低下する低ナトリウム血症に陥ること。主な症状は疲労感、頭痛めまい嘔吐などだが、重症化すると意識障害、痙攣(けいれん)、呼吸困難などの症状が現れ、死に至る場合もある。精神疾患患者は向精神薬副作用によるのどの渇きや症状によっては幻聴妄想などで水を大量摂取するケースが少なくないため、水中毒を招きやすいとされる。この他、夏場の熱中症予防や、水を大量に摂取する健康法などでも水中毒になるリスクが指摘されている。

(2018-8-7)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水中毒」の意味・わかりやすい解説

水中毒
みずちゅうどく
water poisoning

水を多飲して他の溶質,特にナトリウムとのバランスがくずれたとき,腎機能が正常であれば重症になることはないが,慢性腎炎尿崩症などでは,めまい,吐き気,嘔吐,下痢,けいれんなどを起して,頭痛や昏睡をきたす症状をいう。血液は希釈され,赤血球,血漿蛋白,電解質,粘稠度などが低下するが,浮腫は生じない。

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世界大百科事典(旧版)内の水中毒の言及

【水分平衡】より

… 水分の代謝が妨げられると,種々の障害が現れる。過度の水分蓄積では血液希釈,浸透圧下降となり,細胞内へ水が浸入し,細胞の膨潤が起こり,やがて機能障害(これを水中毒という)を起こす。一方,水分不足では血液濃縮,血漿量減少,血圧下降などの循環障害や種々の中枢神経障害症状が起こる。…

【水分平衡】より

… 水分の代謝が妨げられると,種々の障害が現れる。過度の水分蓄積では血液希釈,浸透圧下降となり,細胞内へ水が浸入し,細胞の膨潤が起こり,やがて機能障害(これを水中毒という)を起こす。一方,水分不足では血液濃縮,血漿量減少,血圧下降などの循環障害や種々の中枢神経障害症状が起こる。…

※「水中毒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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