永峰秀樹(読み)ナガミネ ヒデキ

20世紀日本人名事典 「永峰秀樹」の解説

永峰 秀樹
ナガミネ ヒデキ

明治〜昭和期の翻訳



生年
嘉永1年6月1日(1848年)

没年
昭和2(1927)年12月3日

出生地
甲斐国(現・山梨県北巨摩郡明野村)

旧姓(旧名)
小野

経歴
少年時代は甲府の学問所・徽典館漢学を学び、京都や長崎などに遊学した後、明治元年(1868年)沼津兵学校に入学。本格的に英語に取りくむ。卒業後同校で英語、数学を教えた。傍ら啓蒙的な翻訳を始め、J.S.ミル代議政体」、チェスタフィールド「智氏家訓」、アラビアンナイトの初抄訳「開巻驚奇 暴夜物語」などのほか、数学、経済学、物理学など多方面にわたって欧米の文化を紹介することに努めた。平成2年山梨学院大学名誉教授・保坂忠信によって「評伝 永峯秀樹」が出版された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「永峰秀樹」の解説

永峰秀樹 ながみね-ひでき

1848-1927 明治時代の英文学者。
嘉永(かえい)元年6月1日生まれ。海軍兵学寮(のちの海軍兵学校)で英語,数学をおしえる。ギゾーの「欧羅巴(ヨーロツパ)文明史」やミルの「代議政体」などを翻訳,西欧文明の紹介につとめた。「アラビアン・ナイト」を「暴夜物語」としてはじめて邦訳。昭和2年12月3日死去。80歳。甲斐(かい)(山梨県)出身。本姓は小野。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android