沖縄台風(読み)おきなわたいふう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「沖縄台風」の意味・わかりやすい解説

沖縄台風
おきなわたいふう

1924年(大正13)8月9~18日に沖縄地方を襲った台風。初めは琉球(りゅうきゅう)列島南西諸島)付近を西進していたが、のちに東進して、長時間にわたり沖縄地方を暴風雨に巻き込んだ。台風の動きがきわめてゆっくりしていたため、当時としては豊富な観測資料が得られた。堀口由己(よしき)はこの資料をもとに台風の構造エネルギーについて研究し、この台風の名称は彼によって名づけられた。台風はその後、九州の西海上を北上して対馬(つしま)海峡から日本海へ抜けたが、さらに北東進して東北地方へ上陸した。新聞紙上に天気図が掲載されるようになったのは、この年の8月21日からの『国民新聞』であったが、最初の天気図には対馬海峡付近にこの台風がみられる。

饒村 曜]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む