河上城跡(読み)かわかみじようあと

日本歴史地名大系 「河上城跡」の解説

河上城跡
かわかみじようあと

[現在地名]丸岡町川上

川上かわかみの東北方にある中世の城跡。「越前国城蹟考」に「坪江郷河上村ヨリ五町計艮方山上十二三間四方之所」とある。

この城は「源平盛衰記」巻二八に、寿永二年(一一八三)四月、平泉へいせん(跡地は現勝山市)の長吏斎明の裏切りで源氏方のひうち(跡地は現南条郡今庄町)が落ちた後、「越前国河上城に立籠る。平家は斎明を先として河上城へ推寄す」とある河上城にあたると思われる。


河上城跡
かわかみじようあと

[現在地名]高森町野尻 石原

川上かわかみ集落北東約五五〇メートルのじよう山とよぶ山稜末端部にある。標高約八〇〇メートル。野尻のじり城または岡山おかやま城ともいう。「野尻惟則翁事蹟」に「足利又太郎、平氏没落後彦山ヲ経テコノ地ヲ領シ川上ニ城ヲ築キ、岡山城ト呼ビ、ソノ居ヲ宮園ト呼ブ」とある。「古城考」によれば「野尻氏祖足利又太郎忠綱平氏に属し、宇治川の先陣して、三位頼政と戦ひ、勲功に依て上野国に居住せしが、平氏没落して」ここに築城したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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