油性塗料(読み)ユセイトリョウ(その他表記)oil paint

翻訳|oil paint

デジタル大辞泉 「油性塗料」の意味・読み・例文・類語

ゆせい‐とりょう〔‐トレウ〕【油性塗料】

あぶらペイント

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精選版 日本国語大辞典 「油性塗料」の意味・読み・例文・類語

ゆせい‐とりょう‥トレウ【油性塗料】

  1. 〘 名詞 〙 顔料ボイル油乾性油など油性溶液で溶いた塗料油ペイント

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改訂新版 世界大百科事典 「油性塗料」の意味・わかりやすい解説

油性塗料 (ゆせいとりょう)
oil paint

塗膜形成要素の主成分が乾性油である塗料の総称油性ペイントともいう。油性塗料の展色剤はボイル油または油ワニスから成る。ボイル油は,乾性油(ダイズ油,亜麻仁油,サフラワー油,キリ油,魚油)に空気を吹き込みながら90~120℃に加熱し,適切な粘度になるまで酸化重合する。油ワニスは,乾性油を加熱重合し,さらに天然樹脂(アンバーコハク),コーパル,ロジン,エステルガム等)や合成樹脂(ロジン変性マレイン酸樹脂,フェノール樹脂,石油樹脂,クマロン樹脂等)と融合した後,脂肪族系炭化水素溶剤で希釈して使用する。樹脂に対する乾性油の比率が1.5以上のものを長油ワニス,1.0以下のものを短油ワニス,中間のものを中油ワニスという。〈油性ペイント〉の語はボイル油を使用した塗料の場合に使われるような習わしもあるが明確ではない。木部下塗用調合白ペイント,油性調合白亜鉛ペイント,油性調合チタン白ペイント,油性調合色ペイント,油性下地類(オイルプライマー,オイルパテ,オイルサーフェーサー,オイルプライマーサーフェーサー)がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「油性塗料」の意味・わかりやすい解説

油性塗料
ゆせいとりょう
oil paint

乾性油、樹脂類を主成分とする塗料の総称。次のようなものがある。(1)あまに油、しなきり油、大豆油などの乾性油ないし半乾性油を加熱して、部分的に空気酸化したいわゆるボイル油に顔料を練り込んだ塗料。(2)天然樹脂(松脂(まつやに)など)または加工樹脂(エステルガムなど)と乾性油を加熱反応させ、これを溶剤に溶かした油性ワニスoil varnish。(3)油性ワニスに顔料を分散させた油性エナメルoil enamelなどの総称。

 油性塗料は作業性がよく、溶剤の臭気がなく、また厚塗りが可能なのでおもに建築用(木部や鉄部)に用いられているが、乾燥性、硬さ、光沢、塗膜の平滑さに欠点があり、これを補うためにいろいろな合成樹脂によって変性されている。

[垣内 弘]

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百科事典マイペディア 「油性塗料」の意味・わかりやすい解説

油性塗料【ゆせいとりょう】

油性ペイントとも。塗膜の形成が主として乾性油による塗料の総称。ボイル油などの脂肪油を展色剤とし,これに顔料を加えて練ったもの。顔料と油分との比率により,堅練りペイント,種ペイント,調合ペイントの3種に分類される。乾燥は比較的おそいがはけ塗りしやすく,塗膜のたわみ性や耐久性にすぐれ安価なため,建築・車両・船舶用塗料をはじめ広く使用される。
→関連項目ペイント

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