アンバー(読み)あんばー(英語表記)invar

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンバー」の意味・わかりやすい解説

アンバー
あんばー
invar

鉄とニッケル(約36%)が主体合金インバールまたはインバーともいう。室温付近での熱膨張がきわめて少なく、その線熱膨張係数は鉄の約10分の1であり、1℃の温度変化があっても、長さ1メートルのアンバーは1マイクロメートルしか変化しない。少量のコバルトなどを含む超アンバーでは、線熱膨張係数はさらにこの10分の1程度である。1897年フランスの物理学者ギヨームによって発見され、この発見と応用により彼は1920年ノーベル物理学賞を受けた。「アンバー」は彼の命名による。これらの合金の磁気的性質には種々特異な現象がみられる。これらの合金は、精密な物差し、機械時計の振り子バイメタルの低膨張側などに用いられている。かつての国際メートル原器はこの合金でつくられていた。

[及川 洪]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンバー」の意味・わかりやすい解説

アンバー

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