脂肪油(読み)シボウユ

デジタル大辞泉 「脂肪油」の意味・読み・例文・類語

しぼう‐ゆ〔シバウ‐〕【脂肪油】

油脂うち常温液状をしている脂肪大豆油ごま油など。
[類語]脂肪油脂魚油香油オイル石油原油重油軽油灯油ガソリン揮発油精油グリース

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精選版 日本国語大辞典 「脂肪油」の意味・読み・例文・類語

しぼう‐ゆシバウ‥【脂肪油】

  1. 〘 名詞 〙 油脂のうち常温で液体状態にあるもの。常温固体の脂肪に対する。一般に不飽和脂肪酸グリセリンエステルをいう。脂油。油。

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化学辞典 第2版 「脂肪油」の解説

脂肪油
シボウユ
fatty oil

油脂のうちで,常温で液体のものをいう.脂肪酸のグリセリンエステルで,一般には,飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸のエステルを多く含む.天然に,種子果実および動物組織などに存在する.大別して植物油と動物油がある.植物油は,不飽和脂肪酸の含有量,および脂肪酸の不飽和度の差によるヨウ素価により,乾性油(130以上),半乾性油(100~130),不乾性油(100以下)に分類され,動物油は動物の生息場所によって,陸産動物油と水産動物油(海産動物油と淡水産動物油)とに分類される.[別用語参照]植物油脂動物油脂

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改訂新版 世界大百科事典 「脂肪油」の意味・わかりやすい解説

脂肪油 (しぼうゆ)
fatty oil

油脂のうち,融点が低く,常温で液状のものを脂肪油といい,固体のものを脂肪とよんで区別している。脂肪油は単に油ともよばれるが,石油系鉱物油,テルペン系芳香油などとは当然区別される。油脂は高級脂肪酸のグリセリドを主成分とし,その融点は,脂肪酸の炭素鎖数,不飽和結合の数,種類,さらに構造,油脂構成成分の割合などにより左右される。脂肪油は飽和脂肪酸より不飽和脂肪酸を多く含む。ヤシ油,パーム油など常温では固体でも30℃前後で液体となるものは慣用上油として取り扱うなど,その定義は厳密なものではない。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「脂肪油」の意味・わかりやすい解説

脂肪油
しぼうゆ
fatty oil

油脂(脂肪酸とグリセリンのエステル)のうち常温で液体のものをいう。脂油あるいは単に油ということもある。植物油と動物油に分けられる。植物油としては、大豆油、菜種油、米油、コーン油、ごま油、綿実油(めんじつゆ)、サフラワー油、あまに油、桐油(きりゆ)、ひまし油など、動物油としては、魚油、鯨油などがある。植物油は、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸を含有し、ほかに多少の飽和脂肪酸を含むが、海産動物油は、さらに不飽和度の高い高度不飽和脂肪酸を含有している。

[福住一雄]

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百科事典マイペディア 「脂肪油」の意味・わかりやすい解説

脂肪油【しぼうゆ】

油脂のうち,常温で液体のもの。一般に飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸を多く含む。植物油および海産動物油の多くはこれに属する。
→関連項目潤滑剤

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