法禅寺(読み)ほうぜんじ

日本歴史地名大系 「法禅寺」の解説

法禅寺
ほうぜんじ

[現在地名]品川区北品川二丁目

臨海山光照こうしよう院と号する浄土宗寺院。本尊阿弥陀如来。寺伝によれば、鎌倉光明こうみよう寺三世の良誉定恵の弟子の言誉(説阿定実)開山として、至徳元年(一三八四)創建されたという。「風土記稿」は創建の年次を言誉の没年とされる明徳元年(一三九〇)としている。開創の経緯は寺蔵の法然像の由来を記した「円光大師御真作月の輪御影略縁起」によれば、京都伏見に住む陰陽師で、法然に帰依した阿波の介(安房の助)が奥州に下る途次、法然の像を品川の草庵に安置したことに始まるとされる。当寺には室町時代あるいはそれをさかのぼる時期に製作された法然坐像があり、南北朝時代末期の開創伝承を首肯できる。


法禅寺
ほうぜんじ

[現在地名]加子母村 上桑原区

村域中央北端にあり、万灯山と号し曹洞宗。本尊は華厳釈迦如来。はじめ極楽寺があったが、天正一三年(一五八五)廃寺となる。寛文三年(一六六三)清巌良淳が万賀まんが福田寺を開創、その後極楽寺跡が一村信仰の中心としてふさわしいということで、その旧地に福田寺を移し、現寺号に改称した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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