日本歴史地名大系 「波神社」の解説 波神社うばらじんじや 富山県:砺波市池原村波神社[現在地名]砺波市池原池原(いけのはら)地区のほぼ中央にある。祭神は日子刺肩別命および伊弉諾尊・伊弉冉尊。旧村社。正徳二年(一七一二)の礪波郡社号帳(川合家文書)と寛政八年(一七九六)の同郡社号帳(同文書)には波神社、宝暦九年(一七五九)の社号帳(上田家文書)と文化二年(一八〇五)の社号帳(川合家文書)には白山社とみえる。神社明細帳には波神社とある。 波神社うばらじんじや 富山県:高岡市旧礪波郡地区佐野村波神社[現在地名]高岡市和田和田(わだ)集落の南方に鎮座。旧村社。祭神は瓊瓊杵尊・大己貴命・天照皇大神。もとは佐野(さの)・北島(きたじま)・石塚(いしづか)・本保(ほんぼ)・辻(つじ)・蔵野町(くらのまち)・荒見崎(あらみさき)各村からなる礪波郡福田(ふくだ)郷の惣社とされた。「越中国式内等旧社記」には「福田惣社 福田郷北島村鎮座、称福田惣社権現、或云十禅師明神、郷内八箇村之惣社也」とある。貞享二年寺社由緒書上に「福田惣社十禅師明神」とあり、文政七年(一八二四)の社号帳(黒田家文書)にも「十禅師大明神」とある。明治の神社明細帳に至って波神社を唱え、「延喜式」神名帳に載る礪波郡の同名社を称するに至ったが、異説もある。 波神社うばらじんじや 富山県:西礪波郡福光町岩木村波神社[現在地名]福光町岩木岩木(いわき)地内の西方山腹にある。祭神は日子刺肩別命・底筒男命・中筒男命・表筒男命・応神天皇・建御名方命。旧村社。主祭神日子刺肩別命の名は「古事記」に孝霊天皇の子の一人としてみえ、「高志之利波臣」らの祖とある。江戸時代には富士社と称される岩木村鎮守で、岩木の富士権現と俗称され、正徳二年(一七一二)の社堂書上帳(越中志徴)に「岩木村富士権現、同村山伏大仙院持分」とある。また「延喜式」神名帳記載の礪波郡七座のうち「波(ウハラノ)神社」に比定されていた(「越中地名考」同書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by